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イベント情報

芦屋市立美術博物館|「art resonance vol.01 時代の解凍」

2023年10月28日(土)~ 2024年2月4日(日)

情報掲載日:
藤本由紀夫 《y-memo》 2023年 カラーシート、ブリキ、トタン 作家蔵

\ 時に窓を開け、風を通す。 /

芦屋市立美術博物館「art resonance vol.01 時代の解凍」

2023年10月28日(土)~ 2024年2月4日(日)

〈 展覧会の概要 〉

 本展では、関西を拠点に国内外で活動する、藤本由紀夫、髙橋耕平、野原万里絵、黒田大スケの4名が、当館のコレクションから注目する作家を選び、その作家像と併せて作品を様々な方法で読み解いていきます。彼/彼女らが創作者としての視点をもって、山崎つる子たち7名の思考や手業に近づきながら多様な方法でアプローチすることで、新たな作品解釈と共に、これまで表には出ていなかった個人史も浮かび上がらせます。

 藤本は、山崎つる子の《作品》(1964)を手掛かりに様々な角度から検証し、具体美術協会という枠を超えて山崎の世界の新しい発見を試みます。野原は生涯にわたって約5,000点もの絵画を遺した山田正亮に注目しました。山田が残した作品や50冊以上に及ぶ制作ノートから、本質的な絵画への問いと「描く」という山田の思考を、画家の視点と制作という行為を通して導き、抽象絵画の新しい鑑賞方法を提示します。髙橋は、人や作品、時代とのつながりを「対話」という形で拡張していった津高和一の活動から、現代における「対話」について考察し、津高が抽象絵画を描くに至る経緯や精神性などを検証していきます。黒田は、堀内正和、柳原義達、エミール=アントワーヌ・ブールデルの3名の影刻家とあわせて、田中敦子に注目し、アーティスト本人や周囲の人々の言葉を通して、各作家像に迫ります。

 本展は、現代の作家が新たな視点をもって当館コレクション作品を調査・研究し、その研究成果としての展示空間=「思考を深める場」を立ち上げる方法にによって、新たな展望を提示します。

黒田大スケ 《4匹》 2023年 ドローイング 作家蔵

〈 展覧会の特徴 〉

‣コレクションについて考える

 芦屋市立美術博物館では、昭和初めに芦屋へ移住し裸婦像を多く残した洋画家の小出樽重や、芦屋の地で発足した前衛写真家グループの芦屋カメラクラブ、戦後の日本美術を代表する前衛美術家集団の具体美術協会といった芦屋ゆかりの作家たちの美術品を約1,500点収蔵しています。本コレクションは、作品や作家の特徴を捉えたテーマを設定し、芦屋の文化・芸術に触れていただく機会を設けています。

一方で、美術館のコレクションは、いつ見ても「同じ作品である」というイメージが先行し、過去に見たことがあるからと、コレクション展と銘打った展覧会への来館者は多くないのが現状です。それは、作品解説や作家紹介が固定化されていることで「いつ見ても同じ」と感じさせてしまっていることが多いからではないか、そう考えました。

 この度、作品の新しい解釈、新たな作家像を立ち上げるために、今を生きる作家に創作者としての視点や手立てをもって、当館コレクションの調査・研究を行っていただきました。彼らの考察は、これまでにない新たな視点で、作品や作家を読み解くものとなり、鑑賞者はコレクションの新しい表情に出会うことになるでしょう。そして、本展を鑑賞した経験によって、鑑賞者自らが作品や作家への新たな接し方、読み解き方を見つけるといった、新しい鑑賞体験へつながると考えます。

‣作家が作家を考察する。現代に生きる作家の作品、すべて新作。

 本展に参加する藤本由紀夫、髙橋耕平、野原万里絵、黒田大スケの4名は、関西を拠点に国内外で活躍する美術家や画家です。彼/彼女らは、当館コレクションから山崎つる子、津高和一、山田正亮、田中敦子、堀内正和、柳原義達、エミール=アントワーヌ・ブールデルの作品やその人物像に注目しました。

 デイヴィット・ホックニーが『秘密の知識―巨匠も用いた知られざる技術の解明(原題:Secret knowledge Rediscovering the techniques of the Old Masters)』(2006)で示したとおり、ホックニーや関係者たちの研究調査によると鏡とレンズを使った技法から導き出した仮説が科学的根拠をもって当該所によって立証され、伝統的絵画の新しい理解と鑑賞方法を獲得することが出来ました。このように、本展で藤本たち4人が、先行研究を参照しながら、実作品や資料、書籍、インタビュー映像などから導き出していく仮説や論考は、当館コレクションの新たな表現や意義、これまで見えていなかった新たな作家像を現わしてくれると確信します。4名が立ち上げた新しい解釈は、絵画や映像、インスタレーション作品として表されるとともに、様々な観点や価値観を提示する唯一無二の展示空間を生み出します。

堀内正和 《作品−B−》 1954年 鉄 芦屋市立美術博物館蔵 

〈 出展作家 〉

 藤本由紀夫、山崎つる子、髙橋耕平、津高和一、野原万里絵、山田正亮、黒田大スケ、

 田中敦子、堀内正和、柳原義達、エミール=アントワーヌ・ブールデル

関連イベント

(1)オープニングイベント:アーティストによるギャラリートーク

(2)アーティストトーク

(3)ワークショップ「記憶の色図鑑づくり」

(4)アーティストと学芸員によるギャラリーツアー

(5)学芸員によるギャラリートーク

 

※詳しくは〈 芦屋市立美術博物館ホームページ をご覧ください。

詳細

会  期 2023年10月28日(土)~ 2024年2月4日(日)
休 館 日

月曜日(ただし、1月8日は開館、1月9日は休館)

年末年始(12月28日 ~ 1月4日)

観 覧 料

一般 800(640)円 大高生 500(400)円 中学生以下無料

※無料観覧日:2023年11月11日()、12日(日)[関西文化の日]

※()内は20名以上の団体料金

※高齢者(65歳以上)および身体障がい者手帳、精神障がい者保健福祉手帳、療育手帳をお持ちの方ならびにその介護の方は各当日券料金の半額

※リピート割引:本展チケットの半券をご提示いただいた方は、団体割引料金でご覧いただけます。(1枚につきお一人様限り、他の割引券との併用不可)

会  場 芦屋市立美術博物館
主  催 芦屋市立美術博物館
後  援

兵庫県、兵庫県教育委員会、NHK神戸放送局、

公益財団法人 兵庫芸術文化協会、神戸新聞社、Kiss FM KOBE

助  成

公益財団法人 花王 芸術・科学財団、公益財団法人 野村財団、

公益財団法人 神戸文化支援基金

協  力

太陽工業株式会社、株式会社淀川製鋼所、株式会社桝弥、

株式会社八田、一般財団法人 山田正亮の会、ShugoArts

お問合せ

芦屋市立美術博物館

〒659-0052 兵庫県芦屋市伊勢町12-25

TEL:0797-38-5432 FAX:0797-38-5434

ホームページ https://ashiya-museum.jp/

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