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西宮あにあんレポート 和ろうそく作り -有限会社松本商店社長と3代目に聞く-

このページを印刷する2014年12月10日

有限会社松本商店 松本恭和(やすかず)社長、3代目松本純男(すみお)さんに聞く

-和ろうそく作り-

社長・純男さん西宮にある「有限会社松本商店」を訪問し、松本社長に和ろうそく作りについてお話を伺いました。
松本商店は明治10年創業の会社で、松本社長で4代目。
和ろうそくや絵ろうそくの製造販売を行っており、工場併設のショップにはバラエティに富んだ美しい和ろうそくが並びます。
松本社長のお父様である3代目松本純男さんにもご一緒にお話を伺うことができました。

(左)松本恭和社長 (右)3代目松本純男さん

〇創業

電気がなかった江戸時代、ろうそくは貴重品でした。
そのためお城の周りには和ろうそく屋が多く、姫路に10軒ほどの和ろうそく屋があったそうです。
そのひとつ「井坂商店」で修業を積んだ初代の亀吉さんが独立し、同じ姫路では迷惑がかかるということで大阪の福島に移り、明治10年、松本商店を創業。
大阪城の周りには30軒以上の和ろうそく屋があり、需要があるということも大阪に移った理由のひとつだったようです。

松本商店〇西宮での再開

昭和20年6月1日、大阪大空襲の際にお店は丸焼けになり、消滅。
2年ほど淡路島に疎開していましたが、2代目の新治郎さんが代理店をやっていた縁があり、洋ろうそくで有名な「昭和ろうそく」の松本さんの紹介を受け、西宮でお店を再開しました。
偶然にも同じ苗字だったそうです!不思議な縁ですね。
西宮には洋ろうそく屋は2軒ほどありましたが、和ろうそくのお店は1軒もなかったそうです。

〇家業を継ぐまで

ろうそく製造業は、すぐには家を継がないのが一般的だそうです。
例えば散髪屋さんは他店舗で修業を積んで戻ってくるのが一般的ですが、ろうそくメーカーは全国に30軒ほどなので、技を盗まれる等の理由から、同業社での修業は難しいのだとか。
そのため外の世界で修業を積み、家業を継ぐケースが多いそうです。

家業を継ぐ前、松本社長は銀行員、3代目純男さんは旧国鉄で機関士の仕事をされていたそうです!

〇和ろうそく

洋ろうそくと和ろうそくの違いは、原材料にあります。
洋ろうそくは、原油から石油をしぼった副産物であるパラフィンワックスからできており、芯には糸が使用されます。

灯芯

それに対して和ろうそくは、ハゼの木の実から抽出した“木ろう”を使用し、芯には和紙にい草の成分を巻いた灯芯が使用されます。
この灯芯は、奈良県安堵町のおばあちゃん達が熟練の技でひとつひとつ巻いているそうです。



パラフィンワックスや他のワックスにない独特の粘りを持ち、食品衛生法に適した安全性をもつ木ろうは、力士の髷を結う鬢付け油(びんつけあぶら)やクレヨン、色鉛筆、医療品、化粧品、OA機器等、私たちの生活の中にも数多く使用されています。

和ろうそくは油煙が少ないため仏壇や部屋を汚しにくく、風がなくても炎がゆらゆらと揺れ色々な表情を見せてくれます。しっかりした灯芯を使っているので、風に強く、多少の風でも消えることはないそうです。

〇製造方法

和ろうそくの作り方は2種類。
一本一本を手で作る 「清浄生掛け(しょうじょうきがけ)」と、型に流して作る「型流し」。
大量に製造する場合は「型流し」でするそうです。

「清浄生掛」とは、“植物蝋を原料とした手造り和ろうそく”という意味。
清浄生掛けの場合、小さいろうそくは2日で約3,000本、お寺等で使う大きいろうそくは2日で約60本製造されます。

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竹に芯を1本1本さし、灯芯に蝋をなじませ硬化させた後、九州地方で採れたハゼの実から抽出した木ろうを右手と左手のバランス感覚で『ぬっては乾かし』の作業を繰り返し、目的の太さまで仕上げていきます。この作業が生掛けと呼ばれます。


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そして愛媛県で採れたハゼの実から抽出した木ろうを表面にぬり、熱した包丁で頭の部分の芯出しをします。
竹串からろうそくを抜いて尻切りをし、寸法をそろえて完成。




〇デザイン

和ろうそくの美しい絵柄は、“絵付師”の手によって一つ一つ丁寧に描かれています。
松本商店の絵付師は現在17名ほど。

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デザインは特に決めている訳ではなく、絵付師が自由な感性で描くそうです。
同じ花の絵でも描く人によって色使いや角度等違いがでてきます。
お客様は、そういった1箱1箱の違いに喜ぶのだとか。
松本商店では、お客様に選ぶ楽しみを味わい喜んでいただくためにも、その感性を大事にしているそうです。

 

〇今後

「和ろうそくの購入者には女性が多く、20~30代の女性に受け入れられる商品を作っていきたい。
近頃は宗教離れが進み、葬式の形態も変わってきてろうそくや線香の需要が減っているので、和の灯り、インテリアとして癒しを与えてくれるアイテムの一つとして受け入れられるような商品を開発していきたい。」と松本社長。

今後の開発が楽しみですね。

〇商品の購入について

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和ろうそくは西宮の松本商店で購入できるほか、松本商店のネットショップときわや神戸にある「北野工房のまち」内和ろうそくkobe等でも購入できます。
松本商店の店頭には、クリスマスの絵柄の和ろうそくも販売していました。可愛らしいですね。
暖かい灯りを灯してくれる和ろうそく、是非購入してみてください。

また、神戸にある「北野工房のまち」内和ろうそくkobeでは和ろうそくの良さを知っていただくため、和ろうそく作りや絵付け等の体験を行っています。
お電話にてご相談いただくと、西宮の本店でも体験できます。詳しくはお問い合わせください。

松本商店のホームページ→http://www.warosoku.com/


取材を通して、社長や3代目純男さんの人柄のよさを伺うことができました。取材も快く受け入れてくださり、楽しくお話をしてくださる中にも仕事への熱い思いが感じられました。
松本商店の和ろうそくには、手作りだからこその暖かみがあります。是非一度見ていただきたいです。

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